ブラック企業と労働の男女差別の現状

最近は、ブラック企業という言葉が一般的によく聞かれるようになり、誰しもそのような職場では働きたくないと思うものです。そして、一般的には、そのような職場の犠牲者となるのは、若者や女性ではないかと思われています。

しかし、必ずしもそういうわけではなく、ブラック企業であるのに女性だけは優遇されているというようなケースも、世の中では見受けられるそうです。もともと、ブラック企業と言うのは、政府が主張する新自由主義政策により、アメリカ型の雇用慣行を推し進めたことが原因とされており、企業が利益優先で労働者を使い捨てる方向へと舵を切ったことに因るものだと言われています。

ですから、その本家本元は欧米の企業であるわけですが、欧米企業というのは日本企業に比べて女性の権利に敏感です。そのため、日本で活動をしている欧米企業の中には、リストラで中高年の男性の首を平気で切っているのに、妊娠中の女性社員に対しては手厚い手当てを支払った上に、その間の給与も保証し、しかもリストラの対象にもならないというような、男性の目から見れば逆差別をされているような会社もあったりするのだとか。

おそらく、このような会社では、外国の本社から数値目標が出ていて、現状に合わなくても、女性の権利を守らざるを得ないという事情があるのでしょう。しかし、家族の生活を守りたい男性からすると、これは大きなとばっちりになってしまうのです。

その逆で、男性の方が女性よりも役職に抜擢されやすかったり、昇給しやすかったりする男性優位型の問題もあります。性別だけで判断されて、待遇に大きな差がでるのはとても悲しいことです。これからの社会人の幸せな未来をつくるためにも、日本はブラックな労働体制や男女差別の現状を解決しなければなりません。